このブナ林、一度切られたあとに育ちました。

写真:Nihongo1234 / Bijinbayashi_means_beautiful_forest.jpg / CC BY-SA 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
白っぽい幹がすらりと並ぶ、新潟県十日町市の美人林。昔からそのまま残った原生林のようにも見えますが、ここは一度木を切ったあとに、ブナが育った林です。市は、大正時代の伐採後に再び一斉に伸びた「二次林」として、その成り立ちを紹介しています。
近くの「森の学校」キョロロでは、10月17日から企画展「美人林ものがたり」が始まりました。およそ100年という林の時間をたどる展示です。整って見える木々の並びからは想像しにくい、人の暮らしと森のつながりが見えてきます。
整った幹の並びは、植林だから?
十日町市観光協会によると、大正時代の終わりごろ、この一帯のブナは木炭に使うために伐採されました。翌春、ブナが一斉に芽生え、再び育っていったとされています。
並んだ木々が印象的でも、人が同じ形の木を植えて並べた、という話ではありません。伐採のあとに育った林が時間を重ね、いまの景色になりました。美人林という名前も、すらりとした木々の姿の美しさから付いたと市は説明しています。
林の時間を知る、展示の手がかり
十日町市の日本遺産の紹介には、この雪深い地域では比較的低い場所にもブナ林があり、古くから薪や炭として使われてきたことが記されています。美人林の成り立ちは、森を身近な資源として使っていた暮らしともつながっています。
キョロロの今回の展示では、2023年に美人林で伐採されたブナの断面などを通じて、林の歴史や生き物との関わりを紹介しています。一本の木の中にも、この場所が重ねてきた時間を読み取る手がかりがあります。
写真の緑と、今日の森は分けて見る
観光協会が案内する紅葉の目安は11月上旬から中旬ですが、あくまで目安で、最新の様子を確認するよう案内しています。このページの2019年5月の写真を、今季の色づきの情報には使えません。
美人林は私有地で、観光協会はごみの持ち帰りや、動植物を傷付けない配慮を求めています。木々を眺める場所にも、守っていくための約束があります。
元記事・発表
解説更新:2026年10月27日。掲載時の冒頭文・写真はそのままに、説明を見直しました。
もう一つ、世界の話を。
景色が生まれた理由を、もう一つ。