長瀞の「岩畳」、人が敷いた石ではありません。

写真:Guilhem Vellut from Annecy, France / Nagatoro Iwadatami Rocks (11043511563).jpg / CC BY 2.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
長瀞の川辺に広がる「岩畳」は、石を並べた庭ではありません。もとは地下深くで強い圧力を受けた岩石です。地上へ現れた岩に割れ目が入り、四角く区切られた表面が畳のように見えます。荒川と紅葉を眺める場所には、足元にも長い来歴があります。長瀞町観光協会は、2026年11月1日から30日までの紅葉まつりを案内しています。木々が色づく季節、赤や黄の葉と一緒に、灰色の岩の線も見比べたくなります。自然がつくった、川辺の模様です。
海底の地層が、地下を通ってきた
埼玉県立自然の博物館によると、岩畳をつくる「結晶片岩」は、海底に積もった地層が地下およそ20〜30キロへ押し込まれ、強い圧力を受けてできた岩石です。薄く剥がれやすい性質があります。
その岩が地下から持ち上がってくるとき、多くの割れ目が生まれました。「節理」と呼ばれる割れ目です。岩畳では、東西と南北の方向に近い割れ目が格子状に走り、敷石のような形になっています。整った面は、人の手で切り出したものではありません。
紅葉の背景にも、見るところがある
2026年の紅葉まつりの案内には、岩畳と、対岸の秩父赤壁から水面に映り込む木々が紹介されています。色づき始めは例年10月下旬、見頃は11月中旬ごろという目安で、今年の見頃を確約するものではありません。
博物館は、岩畳のくぼみに入った石が水流で回り、岩を削ってできる「ポットホール」も解説しています。広い景色の中に、岩を割る働きと、少しずつ丸く削る働きが重なっています。掲載写真は2013年11月の景色です。今年の紅葉や足場の状態を撮ったものではありません。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
景色が生まれた理由を、もう一つ。