一本の組紐は、いくつもの糸束の通り道。

写真:Ködermaus / Kumihimo Five Braids.jpg / CC BY-SA 3.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
帯締めに使う一本の組紐。出来上がりを眺めると細い一本ですが、作るときには、いくつもの糸束が組台の周りに並びます。京都で2026年11月22日に予定される教室は、丸台と、重りの付いた8本の糸束を使う内容です。完成した模様の手前にあるのは、糸の位置を替えて組んでいく仕事でした。組紐を作る京都の会社の説明と、学ぶ場所の案内を見比べると、一本の中に、使う道具や組み方の細かな違いまで隠れていることが分かります。
丸い台も、角のある台も
きものステーション・京都が案内しているのは、丸台を使う帯締めづくりです。「江戸打ち」と「大立涌」という二つの組み方があり、初めての人には江戸打ちから取り組むよう案内しています。組み上げた帯締めは、房を付けて仕上げてから後日渡す予定です。組む時間の後にも、使える形に整える仕事が残っています。
一方、京都アスニーの講座は角台を使います。初めての人はストラップ、経験を重ねた人は帯締めへと、段階を踏んで学ぶ内容です。同じ組紐でも、使う台や取り組むものは一通りではありません。
手組と機械組を、どちらも続ける
宇治の昇苑くみひもは、手で道具を使う「手組」と、製紐機を使う「機械組」の両方を続けています。同社では創業時からの手組の技術を教室でも伝え、1958年ごろからは機械も取り入れてきたと説明しています。現在の製紐機にも、数十年前から使われているものがあるそうです。
丸台、角台、高台、綾竹台。道具の名前を知ると、完成した紐の見え方も変わります。色だけでなく、糸がどのように交差して一本にまとまっているか。細い帯締めを、そんな目で眺める楽しみがあります。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
糸や布から模様が生まれる仕事をたどります。