西陣織は、織る前の仕事が柄を支える。

写真:POHAN CHEN / Treadle looms, Nishijin Textile Center, Kyoto - Aug 14, 2005.jpg / CC BY 2.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
西陣織の帯に見える柄は、織機に糸をかけてから急に生まれるわけではありません。意匠を考え、糸を撚り、染め、たて糸を整え、綜絖で糸の動きを準備する。西陣では工程ごとに専門の仕事が分かれています。紋織ではジャカードが「心臓部」とされ、図案に応じて糸を動かす段取りを担います。京都市も、企画から仕上げまで20以上の工程と、専門職人による分業を紹介しています。2026年11月には関連工程の職人実演も予定されています。
柄は織機の前で用意される
製織までには、図案、紋紙、撚糸、糸染め、整経、綜絖などの工程があります。どの糸をどこへ動かすかを準備して、初めて織機で柄を織り出せます。ジャカードは、紋織のために複雑な糸の動きを扱う装置です。西陣織工業組合の工程紹介では、方眼紙へ図案を拡大し、どんな織り方にするかを塗り分ける工程も説明しています。従来の紋紙には、たて糸の上下を指示する穴を開けます。
糸を染め、必要な長さと本数をそろえるのが「整経」です。たて糸を引き上げて、よこ糸を通す隙間をつくる装置が「綜絖」。絵のように見える布のために、糸の一本ずつが動く道筋を準備しています。
11月に、織る前後の技を知る
西陣織工業組合は、2026年11月14日・15日に西陣織会館で「2026西陣織大会」を開きます。整経、絣、撚糸、綜絖など、製織に関わる職人の実演が案内されています。これは今後の開催案内です。写真は2005年に西陣織会館で撮影された織機で、今回の実演ではありません。織機だけを完成品と見ずに、そこへ届くまでの糸の準備も見る。帯の柄を支える、違う職種の手順が浮かびます。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
糸や布から模様が生まれる仕事をたどります。