干潟の泥の中にも、海を支える仕事があります。

写真:Pekachu / Saga Kashima mudflat Crabs and Gobioideis 02.JPG / CC BY-SA 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
潮が引くと広がる、平らな泥の地面。佐賀県などに面する有明海の干潟には、カニや貝、ゴカイが暮らし、それを食べる魚や鳥も集まります。何もない空き地のように見える場所に、生きもの同士のつながりがあります。環境省は2026年9月4日、衛星画像を解析した有明海の干潟面積を公表しました。秋には渡り鳥にも目が向く海辺ですが、足元の泥の中も、海の豊かさを支える場所です。潮で隠れたり現れたりする地面を、もう少しゆっくり見たくなります。
水に沈み、空気に触れる
環境省は、干潟が潮の満ち引きによって水中と空気中を行き来することを、水質を浄化する働きと結びつけて説明しています。酸素の供給や、細菌による有機物の分解が、その一部です。泥の地面は、水が引いている間にも海の仕組みに関わっています。
ゴカイ、貝、カニなどの小さな底生動物が有機物を食べ、さらに魚や鳥がそれらを食べる。こうした食物連鎖も、干潟の働きに含まれます。生きものが多いことと、水の中のものが動いていくことは、別々の話ではありません。
広さを知り、季節の鳥を見る
9月4日の環境省の公表値では、有明海の干潟は17,753ヘクタールです。これは今回の解析による面積で、「今年これだけ増えた」「回復した」という値ではありません。
佐賀県は、ラムサール条約湿地に登録された東よか干潟と肥前鹿島干潟を紹介し、9〜11月に見られる鳥の情報も載せています。掲載写真は2015年に鹿島の干潟で撮影されたカニ類とハゼ類で、今年の鳥や生きものの数を示すものではありません。
遠くの鳥へ目を向けるときも、その餌を支える泥の地面が下にあります。干潟は、水のない時間にも海の一部です。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
水の中の旅と、生き物の育ち方をたどります。