秋のジョロウグモは、網の先に卵を残します。

写真:Yerpo / Trichonephila clavata Kyoto.jpg / CC BY-SA 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
秋の木々の間に、大きな網を張るジョロウグモ。目立つ雌と、そのそばの小さな雄は、同じ種類でも大きさが違います。成熟した雌は、秋に卵を包む卵嚢を作り、次の年へつなぎます。国土交通省筑後川河川事務所の生物図鑑は、9月から11月の姿と、樹皮などに卵嚢を残す生活を紹介しています。大阪教育大学附属天王寺中学校の観察研究にも、秋の卵嚢形成から越冬へ続く記録があります。網の上で目立つ季節の後にも、動かない卵の時間が残っています。
大きな雌と、小さな雄がいる
筑後川の生物図鑑では、雌は体長20〜30ミリ、雄は6〜10ミリとされます。雌の背中には黄色や緑がかった黄色の縞があり、木々の間や軒下に、目の細かい複雑な網を張ります。
網は三重の構造を持ち、糸は金色と紹介されています。体の大きさと網の形を分けて見ると、秋に目立つ姿にも、いくつかの特徴が重なっていると分かります。
卵を包んで、次の春へ渡す
生物図鑑は、秋に成熟し、樹皮や建物の周囲へ白い卵嚢を産むと説明しています。観察研究では、10月中旬から11月を中心に卵嚢を作り、その中で冬を越して、翌春に孵化する過程を記録しています。
これは過去の観察をもとにした生活史の紹介で、今年の産卵数や孵化の結果を伝えるものではありません。枝の間に張られた網と、そこから残される卵嚢。秋に動く成虫の姿の先に、次の世代が春を待つ段階があります。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
小さな生き物たちの、秋から冬への準備です。