オオムラサキの幼虫は、落葉の前に木を下ります。

写真:Ikaruga1127 / オオムラサキ幼虫.jpg / CC BY-SA 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
エノキの葉が落ちる前に、木の上から地面へ移る小さな住人がいます。オオムラサキの幼虫です。夏から葉を食べて育ち、秋には幹を歩いて下り、根元の落ち葉の裏へ入ります。蝶になって飛び去るのではなく、幼虫のまま冬を越すための移動です。森林総合研究所と国土交通省太田川河川事務所の解説は、春には再び幹を登り、新しい葉を食べ始める一年を紹介しています。葉が付いている時だけでなく、葉が落ちた後の木の根元も、一匹の蝶を育てる場所になっています。
葉を食べる場所から、冬の場所へ
オオムラサキの幼虫は、夏、エノキの葉や小枝に産み付けられた卵から孵ります。葉を食べながら木の上で成長し、秋の落葉より先に幹を下っていきます。
森林総合研究所多摩森林科学園の解説では、越冬場所は、木の根元周辺の落ち葉の裏です。葉がなくなる前に、食べて育つ場所から、冬を過ごす場所へ移ります。
春には、同じ幹が上り道になる
春になると、幼虫は再び木の幹を登り、出てきた新しい葉を食べ始めます。太田川の生物図鑑も、根元の落ち葉の裏で幼虫が冬を越すことを紹介しています。
木の上の葉、移動する幹、地面に積もる落ち葉は、生活史の中でそれぞれ違う役割を持ちます。掲載した緑の幼虫は成長中の姿で、落ち葉の裏で越冬中の個体ではありません。蝶の姿だけを追うと気付きにくい冬の時間が、足元に残る葉にも支えられています。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
小さな生き物たちの、秋から冬への準備です。