カマキリの卵は、泡からできた入れ物で冬を越します。

写真:Kropsoq / Mantis egg 2005 Spring 001.jpg / CC BY-SA 3.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
秋の枝や草の茎に付いた、スポンジのような塊。カマキリが卵を包むために作った「卵鞘」です。産卵の時に出した泡状の物質が固まり、中の卵を寒さや乾燥などから守ります。国立科学博物館の自然教育園は、この秋の産卵を紹介しています。国土交通省のオオカマキリの解説も、秋に枝や茎へ卵の塊を産み、卵で冬を越す一年を示しています。大きな成虫を見かけなくなる季節にも、次の春へつながる小さな命は、木や草に残された入れ物の中にあります。
成虫が活動する秋に、卵を残す
国土交通省弥栄ダムの生きもの解説では、オオカマキリの成虫が見られる時期は9月から11月です。雌は木の枝や草の茎に、泡状の物質で包んだ卵の塊を産み付けます。
自然教育園の紹介も、泡を固めた卵鞘を取り上げています。卵を裸のまま枝へ置くのではなく、周りを包む構造を一緒に作る産卵です。
形の残った塊が、冬の居場所になる
オオカマキリは卵の状態で冬を越します。秋に見た大きな成虫が、そのまま同じ姿で冬の枝に残るわけではありません。産卵後に残る卵鞘が、次の世代を春へ渡します。
カマキリの種類によって、卵鞘の形や付ける場所は異なります。掲載した日本撮影の写真はオオカマキリの卵鞘で、他の種の卵の数を当てはめてはいません。草が枯れ、葉が落ちる時期にも、枝や茎は生きものの居場所であり続けます。秋の小さな塊を知ると、冬の草木の見え方も少し変わります。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
小さな生き物たちの、秋から冬への準備です。