樺細工の茶筒、使うのは桜の皮。

写真:Kayopos / Kabazaiku01.jpg / CC BY-SA 3.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
樺細工という名前でも、材料は白樺ではありません。秋田・角館で茶筒などに使うのは、山桜の樹皮です。オオヤマザクラやカスミザクラの皮を乾かし、削り、磨くと、赤茶色のつやが出ます。木目とも革とも違う表面は、仕上げ方でざらりとした姿にも、なめらかな姿にもなります。角館樺細工伝承館では、2026年10月22日から28日まで伝統工芸展が案内されています。器の形だけでなく、木の外側が道具になるまでを見たくなる展示です。
桜の皮は、採ってすぐには使わない
仙北市の解説によると、樺細工には山桜の仲間の樹皮を使います。角館の製作・販売店「伝四郎」は、主に8月から9月に皮を剥ぎ、持ち帰ってから約2年間乾燥させる工程を紹介しています。
立ち木から剥ぐ場合は、幹を丸ごと裸にするわけではありません。同店によれば、全体の3分の1程度までにとどめると、剥いだ部分に新しい皮ができます。その「二度皮」も材料に使えるといいます。茶筒の小さな表面の前に、山で皮を採り、長く乾かす仕事があります。
ざらつきを残す仕上げもある
樹皮の外側の表情を生かしたものが「霜降皮」。表面を薄く削って磨くものが「無地皮」です。つやのある赤茶色だけが樺細工の顔ではありません。
仙北市が9月30日に発表した第54回の工芸展は、こうした技術から生まれた作品を集める催しです。掲載写真は2012年に撮影された茶筒で、今回の出品作ではありません。展示や店頭で樺細工に出会ったら、磨かれた面と、皮のざらつきを残した面の違いが、作品を見る一つの手がかりになります。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
身近な素材を変える、職人の工夫です。