鹿児島の黒酢は、一つの壺で発酵をつなぎます。

出来事:2026年9月28日の坂元醸造の10月1日秋仕込み開始発表を入口に、同じ壺の中の発酵と職人の振り麹を解説 | 鹿児島県霧島市福山町
掲載・出典確認:2026年10月26日 | 食をつくる仕事

鹿児島県霧島市福山町に並ぶ黒酢の壺
2024-08-17 14:32:302024年8月17日撮影の福山町の黒酢壺。2026年10月の坂元醸造の秋仕込みの写真ではありません。
写真:Masahiko OHKUBO / Producing Black Vinegar, Fukuyama, Kirishima - Aug 17, 2024.jpg / CC BY 2.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。

鹿児島県霧島市福山町に並ぶ、黒い陶器の壺。壺造り黒酢は、蒸した米、米麹、地下水を仕込み、同じ壺の中で糖化や発酵を進めてつくります。工程ごとに別の容器へ運ぶのではなく、壺の中で次の働きへつながっていく製法です。坂元醸造は2026年9月28日、10月1日から秋仕込みを始めると発表しました。壺を並べる風景には、材料を入れる人の作業と、その後に続く微生物の働きがあります。秋の仕込みを入口に、一本の黒酢ができるまでをたどります。

米から、酢になるまで

農林水産省の解説は、壺造り黒酢の特徴として、糖化、アルコール発酵、酢酸発酵が同じ壺の中で進むことを挙げています。米の材料が、そのまま酸っぱい酢になるわけではありません。糖をつくり、アルコールをつくり、それを酢酸へ変える段階があります。

鹿児島県は、春と秋に、蒸し米、米麹、地下水を屋外の壺へ仕込むと紹介しています。季節が変わると、次の仕込みの仕事が始まります。ただし、すべての会社が同じ日に始めるという意味ではありません。

最後の麹を、人が振る

坂元醸造の秋仕込みの発表には、最後に麹を振る「振り麹」を職人が行うことも記されています。原料を用意し、壺に仕込み、仕上げの麹を振る。微生物の働きを待つ前に、人が担う手順があります。

同社は発酵・熟成に1〜10年をかけると説明しています。これは同社の製品づくりの案内で、写真に写るそれぞれの壺の年数が分かるわけではありません。掲載写真は2024年8月の福山町で、今年の秋仕込みの場面ではありません。

見た目には、静かに並ぶ壺。その中で働きが順に変わり、長い時間をかけて黒酢へつながっていきます。

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