落ちる直前の葉も、木へ養分を戻していました。

写真:Alpsdake / Acer japonicum Red leaves.JPG / CC BY-SA 3.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
秋の葉は、枝から離れる準備が進むと、すぐに木とのやり取りを終えるのでしょうか。森林総合研究所が2026年に紹介したハウチワカエデの研究では、葉を切り離す「離層」が発達した後も、葉の中の窒素が減り続けました。落ちる直前まで、木へ養分を回収する通り道が働いていたと考えられています。札幌の成木を、夏の終わりから秋の終わりまで追った研究です。色が変わることと、つながりが切れることは、同時に終わるわけではありません。落葉の前にも、葉から木へ戻るものがあります。
色の変化と、離れる組織の変化を比べる
研究は、8月末から11月初旬にかけて、葉の窒素、糖、デンプン、赤い色素などの量と、葉柄にある離層の組織を調べました。離層は、葉を枝から切り離すために働く部分です。
離層の細胞が崩れ始めたのは10月上旬でしたが、それより前に、赤い色素の合成と糖の増加が始まっていました。葉の色と葉柄の組織を、別々に追うことで分かった順番です。
離れる準備の後にも、回収が続く
離層が発達した後も、葉の中の窒素は減り続けました。森林総合研究所は、養分を運ぶ師管が落葉直前まで働き、窒素を木へ戻していたと説明しています。これは調べたハウチワカエデで得られた結果で、すべての木の同じ日程を示すものではありません。
旭川地方気象台は、木の約8割の葉が落ちた日を、観測上の落葉日としています。外から見た季節の記録と、葉柄の中を調べる研究。それぞれの見方を合わせると、秋の木が葉を手放すまでにも、段階のあることが分かります。
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もう一つ、世界の話を。
身近な植物にも、意外なしくみがあります。