月の「海」は、溶岩の平原でした。

写真:Arjola Dema / Full_moon_Lipjan.jpg / CC BY 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
満月を見ると、明るい所と、黒っぽい模様が目に入ります。「うさぎ」に見立てられる模様にも重なる暗い部分には、「海」と呼ばれる場所があります。でも、そこを水の波が行き来しているわけではありません。遠い昔、溶岩が広がり、冷えて固まった平原です。
国立天文台によると、10月26日は満月です。丸く見える月は、表面の明暗を探すきっかけにもなります。写真にある黒っぽい広がりは、光の当たり方だけでできた影ではありません。月の表面そのものに刻まれた、古い火山活動の跡でもあるのです。
大きなくぼみに、溶岩が流れ込んだ
NASAは、月の明るい部分を主に「高地」、暗い部分を「海」として紹介しています。海の多くは、天体の衝突でできた大きなくぼみに溶岩が流れ込み、冷え固まった場所です。溶岩が岩石になった広い平原が、地球からは黒っぽく見えています。
月面に見える暗い所がすべて海というわけではありませんが、大きく広がる海を探すと、月の模様がただの濃淡ではなく、地形と岩石の違いを映していることが分かります。
「海」という名前の下に、古い時間がある
NASAの解説によると、海を埋めた溶岩は、およそ42億年前から12億年前のものです。一晩ごとに形を変えて見える月の表面に、何十億年という時間の跡が残っています。
地球では水や風が地表を削っていきますが、月の大気はとても薄く、クレーターなどの古い地形が残りやすい場所です。丸い模様や暗い平原を眺めることは、月の長い歴史を見ることにもつながります。
ここに載せた写真は2022年11月に撮られた月で、今夜の日本の空を写したものではありません。次に月が見えたときには、丸さと一緒に、その表面の模様にも目を向けてみたくなります。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
空を見る話から、地上の水と景色へ。