ハクチョウの到着は、一度では終わりません。

写真:Alpsdake / Cygnus columbianus bewickii (flocks s3).jpg / CC BY-SA 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
秋にハクチョウの初飛来が伝えられても、その冬に過ごす鳥がすべて到着したわけではありません。宮城県の過去15年を調べた研究では、11月から1月にかけてハクチョウ類の数が増え、春へ向かう3月には再び減りました。秋の渡りは、一度きりの到着ではなく、時間をかけて進む移動です。環境省の衛星追跡は、一羽ずつの経路を記録し、越冬地での調査は、地域の数の変化を記録します。秋から冬へ向かう水辺の景色は、その両方の記録から見えてきます。
一羽の道と、地域全体の数を調べる
環境省は、日本で冬を過ごす鳥に送信機を付け、繁殖地へ向かう北上と、越冬地へ戻る南下の経路を調べてきました。足環だけでは断片的だった移動の記録を、離れた場所へつないで追う方法です。
一方、伊豆沼・内沼環境保全財団の研究報告は、宮城県の2000年度から2014年度までの15年分、年三回の個体数調査を分析しました。見ている単位は、一羽の経路とは異なります。
雪の多さと、渡りの進み方を比べる
研究での平均個体数は、11月の約3,870羽から1月の約13,057羽へ増え、3月は約3,230羽でした。これは過去の調査の平均で、2026年の飛来数ではありません。
同研究では、12月に雪が多い年ほど、秋の渡りが早く進む関係が解析されました。季節の進み方と鳥の移動を、複数年の記録から比べた結果です。初めの一羽が来た日と、その後に多くが滞在する時期を分けて見ると、秋の水辺は到着の後も変わり続けています。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
鳥たちの移動と、それを支える場所の話。