麦を踏む仕事は、伸びすぎる前の株を見て行います。

写真:Rowemu / Winterweizen.jpg / CC BY-SA 4.0 / 原典。1280px以内のJPEGへ縮小。EXIF、XMP、GPSを除去。色調変更・追加トリミング・文字の焼き込みなし。
麦の若い株を、わざと踏む作業があります。「麦踏み」は、倒れた株を片付ける仕事ではありません。小さな株のうちに圧をかけ、茎の数を増やしたり、冬の寒さへの備えにつなげたりする栽培の工程です。秋に種をまく麦は、そのまま寒い季節を迎えます。栃木県と宮城県の農業資料は、冬へ向かう苗の育ち方を見ながら、踏む時期を決めると説明しています。畑が緑になった後にも、伸ばすだけではない手入れが続きます。茎が伸び始める前かどうかが、判断の一つになります。
株元の茎を増やし、霜にも備える
栃木県の農業試験場の資料では、麦踏みには分げつを促すことや、耐寒性を高める働きがあると説明されています。分げつは、株元から新しい茎が増えることです。
霜によって土が持ち上がり、根が浮くことへの対策にもなります。踏むという一つの動きが、株の形と、根のある土の状態の両方に関わります。
同じ日に、どの畑でも踏むわけではない
宮城県の資料は、葉の数が進んだ株を対象に、冬前や春先の作業時期を示しています。作業できるかどうかは、株の成長段階や土の乾き方も見て判断します。茎が伸び始めてからの踏圧は避けるとされています。
冬前の作業の時期は地域で異なり、10月26日に全国の畑で麦踏みが行われるという意味ではありません。秋の種まきから、冬を越す苗へ、さらに春に伸びる茎へ。麦の成長の段階に合わせて、手を入れる目的も変わります。
元記事・発表
もう一つ、世界の話を。
土や季節に合わせた、畑の仕事をたどります。